2026年9月25日、一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会(以下:本部と記載)と文部科学省特別支援教育課との交渉・懇談会に参加し、心臓病児が安心して学び、自分らしく学校生活を送ることができる教育環境の実現に向けて、教育に関する要望を伝えました。
愛知県支部から2名参加し、会員の方から寄せられた事例や意見をもとに、心臓病児を取り巻く教育環境についての要望・課題をお伝えしました。
今回の交渉・懇談会では、次のような課題について改善を求めました。
教育の場の選択について
- 通常学級を希望する心臓病児が、病気への「心配」を理由に希望する就学先を断られることがないよう、子どもの病状や本人・保護者の希望を理解したうえで、合理的配慮の提供で子どもにとって最適な就学先を決定できるよう求めました。
- 病弱・身体虚弱の特別支援学級について、地域による設置状況の差をなくし、対象となる子どもが一人でもいる場合に設置できることを周知し設置を進めること、公立の普通高校にも特別支援学級を設置できるよう求めました。
- 2022年4月27日の「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について(通知)」について、授業時間によって一律に就学先が振り分けられることにつながらないよう通知の撤回とともに、特別支援学級と通常学級での授業を、障害の状態の変化などに応じて柔軟に受けられる仕組みを求めました。
- 重度の心臓病や重複障害のある心臓病児が通うことのできる、特別支援学校の高等部の設置を求めました。
障害児教育の充実について
- 20人以下の少人数学級や教員の複数配置を実現するため、教員の大幅な増員を求めました。また、介助職員や専任の特別支援教育コーディネーターの増員ができるよう予算の増額について要望しました。
- 医療的ケアが必要な心臓病児が在籍する小中学校と高等学校に、看護職員が常勤職員で配置されるよう予算の大幅な増額を求めました。また、地域格差が解消されるよう、国からの補助の大幅な増額を求めました。そのうえで、スクールバスへの看護師の同乗や、校外行事への看護師の同行など、子どもの状況に応じて柔軟に対応できる体制の整備を求めました。
- 重度の心臓病や在宅酸素療法、重複障害のある心臓病児は保護者の付き添いが余儀なくされるケースが多く、親が仕事を辞めざるを得なくなる状況について、学校の意向のみで付き添いを求めるのではなく、本人や保護者の同意のもとに、「真に必要と考えられる場合に限る」ことを周知することを求めました。
教育環境の整備について
- 発達障害や知的障害、精神障害などをあわせもつ心臓病児が増えており、特別支援学校の教室不足の解消の改善を求めました。また、特別支援学校に病弱児の過程を設け、安心して通えるよう、服薬管理なども含めた医療的ケアの充実を求めました。
- 特別支援学校の教室不足を解消するとともに、必要なスクールバスを増やし、医療的ケアが必要な病児も利用できる通学環境の整備を求めました。
- 病弱特別支援学校は、近隣の病院に通院する病児以外の就学に消極的な傾向があるため、看護師の体制と就学状況を調査して、就学を希望する心臓病児が受け入れられるように病弱児のための支援学校の増設を求めました。
- 地域によって教育環境の格差が著しく、少子化のなかで過疎地の特別支援教育の環境悪化が懸念されており、過疎地にの特別支援教育の在り方について国の方針を示すことを要望しました。
今後も引き続き
心臓病児者と家族が抱えている生活上の困難を制度につなげ、心臓病・先天性心疾患の患児・患者の生活が向上するよう、活動を続けていきます。
心臓病のある子どもたちが、病気があることによって学ぶ機会や学校生活の選択肢を狭められることなく、一人ひとりの病状や希望に応じた教育を受けられることが大切です。
一般社団法人 全国心臓病の子どもを守る会では、心臓病児とその家族が安心して学校生活を送ることができるよう、教育環境の改善を求める活動を行っています。
愛知県支部も本部とともに、会員の皆さまから寄せられた声や事例を国や行政に届け、心臓病児の教育環境の充実につながるよう、引き続き活動していきます。
困っていることを国や行政に直接要望を伝えることができます。
個人では難しいことも、仲間と一緒に声を届けることで実現につながります。
たくさんの声を届け、心臓病児者が抱える困難を知っていただき、理解を広げていきましょう。
一緒に声を届けていくために、全国心臓病の子どもを守る会にご参加ください。
困ったときは、お気軽にお問い合わせください。少しでもあなたの心が軽くなりますように。